お椀のこと お椀の選び方

汁椀の選び方とおすすめ -サイズ、形状の違い-

汁椀には、様々なサイズや形状、塗りなど、たくさんの種類があります。
そんな 汁椀の選び方とおすすめ をご紹介。選ぶ際の参考にしていただければと思います。


お椀のサイズは、◯寸◯分で表します。

まずは、お椀のサイズの見方からお話しします。
漆器のサイズは、◯寸◯分で表します。
一寸は、約3.03cm。一分は、約3.03mmです。
一分違うと、およそ3mmサイズが変わってきます。
手のサイズや、食べる量、盛り付ける料理により、サイズをお選びください。


川連漆器のお椀は、3寸9分(約11.7cm)が基本サイズ。

三寸九分 汁椀(東京汁椀)

基本のお椀のサイズは、手の大きさに合わせて作られています。
元々、お椀の基本サイズは、3寸8分(約11.4cm)でした。
両手の親指と人差し指で輪を作った時のサイズが、およそ、そのサイズで、すっぽりと両手のひらに収まり、持ち上げやすいサイズと言えるでしょう。
しかし、時が経ち、食生活も豊かになり、体格も大きくなってくると、もう少し大きなサイズのお椀を求める声が増えてきました。
そのニーズに応えて、川連で作ったのが、3寸9分(約11.7cm)の汁椀です。
現在、川連漆器の基本サイズのお椀となっています。
「三寸九分 汁椀」は、1950年代、川連漆器業界が、東京進出を目指して統一デザインした、川連の汁椀の定番です。
川連では、通称、東京汁椀とも呼ばれています。
昔ながらの漆塗りのお椀で、これ以上のコストパフォーマンスの有る商品は、無いでしょう。
「三寸九分 汁椀」は、オーソドックスな汁椀ですので、漆器デビューにもおすすめです。
また、色の選び方ですが、普段使いの汁椀には、内側が朱色のお椀が多く使われています。
朱色は、傷や、底に溜まった味噌も、目立ちにいので、毎日の食事にどんどん使っていただくような方には、内側が朱色の汁椀がおすすめです。


ちょっと大きめな4寸(約12cm)サイズも、人気!

四寸 腰高 汁椀

時代の流れにより、最近では、一回り大きめな4寸サイズの汁椀も人気があります。
食生活、体格がさらに変化し、食べる量や、使い方にも変化が現れたのでしょうか?
4寸サイズが主流と言っても良いくらい、ニーズが増えてきております。
豚汁や、具沢山の味噌汁など、ゆとりのある4寸サイズは、ゆったりと、料理を包んでくれます。
包容力があり、安心して盛り付けができますので、とても使い勝手の良いサイズです。
また、高台が高い、腰高椀は、指が入りやすく、持ち上げやすいのが特徴です。
シンプルな毎日のお味噌汁以外にも、汁椀を使いたい方には、「四寸 腰高 汁椀」がおすすめです。


手に馴染み、持ち上げやすい、3寸8分腰高汁椀。

三寸八分 腰高汁椀

また、私どものお椀で人気がある汁椀の1つが、「三寸八分 腰高 汁椀」です!
両手の平にすっぽり収まる3寸8分(11.4cm)のサイズで、高台が少し高くなっており、持ち上げやすいのが特徴です。
現在、主流となっている、3寸9分、4寸サイズのお椀より容量は少なめですが、手に馴染み、持ち上げやすい形状の、三寸八分腰高汁椀は、使うほどにしっくりと手に馴染んでくる、そんな生活に寄り添うようなお椀です。
また、色は、オーソドックスな黒内朱と朱、黒内古代朱をご用意しています。
黒内古代朱は、内側を「弁柄」という鉄骨のサビ止めなどにも使われる顔料と、漆をまぜて塗っており、熱にも非常に強い被膜になっています。
丈夫で手に馴染むお椀ですので、毎日の食卓に是非、使っていただきたいお椀です。


摺り漆で、木目を活かした木目椀。

木目椀〈欅〉

汁椀というと、真塗りのお椀が多いですが、木目を活かせる摺り漆で仕上げた、木目椀も魅力的です。
真塗りでは、防水や強度を高めるために、木地に何度も漆を塗り、ベースの木目は隠れてしまうのですが、
摺り漆は、木地に漆を何度も摺り込ませることにより、強度を持たせたつつ、木目を活かして仕上げることができます。
天然木の木目が、一つ一つ違った表情を見せ、世界に一つだけの柄を作り出します。
木の種類によっても木目の出方が全然違い、とても面白いです。
欅は、木目が綺麗に出てますので、綺麗な木目を楽しみたい方には「木目椀〈欅〉」がおすすめです。
また、栃は、細かい縞模様(漣紋、リップルマーク)や、木目と直行するように入る虎杢(縮み杢)など、特徴的な模様が出ることがある木材です。
「木目椀〈栃〉」からその様な特徴的な杢目のお椀を探して見るのも面白いです。
木目椀は、木のぬくもりが感じられ、木目が見えることでライトな印象でありながら、木の特徴を存分に楽しめるお椀です。
真塗りに比べると、強度は落ちますが、十分、使用に耐えられますし、汁物を入れる内側は、しっかりと真塗りで塗りあげているので、安心してご使用いただけます。
木目椀の大きさ形状は、三寸九分汁椀と同じになります。


縁が外側に反った、羽反椀。

羽反椀

縁が外側に反っている事から、「羽反椀」と呼ばれているお椀があります。
緩やかなS字のカーブは、上品で、プロポーションの美しいお椀です。
外側に反っている事から、口当たりも良く、汁物も緩やかに口に入って来ます。
また、お椀の中も見やすく、お味噌汁の具材など、見た目からも美味しさが感じられ、料理の味を一層引き立ててくれます。
料理が映える黒い器は、特に料理人に好まれます。黒い羽反椀は、見た目も上品で、お吸い物にもピッタリなお椀です。


汁椀のサイズ・形状 比較

汁椀のサイズ・形状を横から比較してみました。
三寸九分汁椀は、羽反椀、三寸八分腰高汁椀より直径が大きいですが、高さは、一番低くなっています。
腰高汁椀は、高台が高いと共に、お椀自体も深さがあります。
選ぶ際の参考にしてみてください。


汁椀の選び方とおすすめ のまとめ

基本的なお椀のサイズ、形状、表面仕上げのお話でした。
用途や、料理、手の大きさ、食べる量などに合わせて、汁椀を選んでみてください。
お店などで手に取る機会がありましたら、自分の手の大きさに合うか、持ち上げやすいかなど、実際感じながらお選びになってみてください。
漆器は、陶器や、プラスチックとは違い、特徴的なしっとりとした優しい質感があります。
感触というのはなかなか言葉では十分伝えにくいもので、実際手にとって、漆器の優しさを感じてみてください。
自分の手と目で確かめるのが一番ですが、なかなか、足を運んで選ぶことが出来ない時は、こちらの記事が参考になりましたら幸いです。