漆器のこと

漆器は、天然の木材を加工し、様々な器や、道具を形作り、
漆の木から取れる樹液を精製した、
天然の塗料である漆を何層にも塗り重ねた器です。

漆の歴史は古く、9,000年程前の縄文時代に作られた、
漆塗りの装飾品が、北海道から出土しているそうです。
このことから、漆は、非常に丈夫で長持ちする、
優れた塗料だということが良く分かると思います。

また、漆器のベースは木材でできているため、
熱が伝わりづらく、熱い料理を盛り付けても手が熱くなりません。
保温性にも優れておりますので、温かい料理は温かさを、
冷たい料理は冷たさを長持ちさせてくれます。
ガラスや陶器に比べ、割れにくく扱いも簡単です。
もし、壊れても、修繕して塗り直すことで、
新品同様の見た目に生まれ変わらせることもできます。
100%天然由来の漆と木材を使用し、
丈夫で長持ち、修繕もできる漆器は、
環境にも非常に優しい器であると言えると思います。

そんな漆器の良さを、皆さんに知っていただきたく、
毎日の食事に使用し、実感してもらえるよう、
日々、漆器を作り、皆さんに届けられたらと思っておます。

漆による菌の抑制作用

昔から、漆器に入れた料理は腐りにくい、
そんな話が言い伝えられてきました。
お正月のおせちや、外での食事などには、重箱に料理を詰め、
料理を数日間保管したり、持ち運んだりしたものです。

近年、科学的な見地からも、
漆には強力な菌の抑制作用があることが立証されました。
漆を塗ったプレートに大腸菌やサルモネラ菌などを放置すると、
4時間後には菌が半減し、24時間後には、ほぼゼロになる
というデータが示されています。
また、漆を塗って1ヶ月後と1年後の塗膜両方に
同レベルの抗菌作用があることも発表されています。

100%天然で安全性の極めて高い塗料である、漆の菌の抑制作用を、
子供用の食器や、普段の食事の器、お弁当やお箸などに、
ぜひとも活用していただきたいと思います。

新しい漆器のにおいの取り方

新しい漆器は、漆のにおいが気になることがあります。
このにおいは、天然の漆、特有のもので、
使っていくうちに徐々になくなっていきます。
箱にしまいっぱなしだと、においがこもり、なかなか抜けません。

気になる場合は、ぬるま湯で洗い、
風通しの良い室内(直射日光の当たらないところ)に
1週間ほど置いてみてださい。

急いでにおいを取りたい場合は、
米のとぎ汁に1時間ほどつけて置いたり、
米びつの中に数日間入れておくと、早くにおいが消えます。
また、食用酢を布巾に染み込ませ、漆器を拭き、
そのあと、ぬるま湯で洗うことでもにおいが消えやすいです。